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【ブックレビュー】ティンカー・ベル殺し(著:小林泰三)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ティンカー・ベル殺し
 著者:小林泰三
 ページ数:288
 ジャンル:ミステリー
 出版社:東京創元社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 ピーター・パンの残酷度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 本当のピーター・パンを知りたい人

■作品について

メルヘン殺しの第四弾。

今回はネヴァーランドを舞台にピーター・パンが暴れまわる。
海賊や妖精を気軽に殺しまくるピーター・パン。
そんな中で妖精のティンカー・ベルが殺された。
殺したのはピーター・パンなのか、それとも別の誰かなのか?

一方現実世界では大学院生の井森建が同窓会にやってきた旅館で閉じ込められてしまう。
現実世界と夢の世界を行き来しながら犯人を探し当てる。

■良かった点

ということで、<メルヘン殺し>のシリーズ第四弾はピーター・パンです。

ピーター・パンといえばアニメなんかでもお馴染みですね。
大人にならなくてもいい島、ネヴァーランドに遊びに行くピーター・パンとウェンディ達。
ところがそこでは海賊のフック船長の悪だくみに巻き込まれて。
なんていう夢と冒険の物語!

と思っていたんですが、実際に原作のピーター・パンはちょっと違うのですね。
大人にならない子供のピーター・パンは、無邪気な残酷さで殺戮をしまくる。
実際の童話って残酷なものも多いと聞きますが、これもそういうことなんでしょうね。
ディズニーでアニメになっているのを見ると、そんな感じは全くしませんが。

そんなネヴァーランドで妖精のティンカー・ベルが殺される。
ティンカー・ベル殺しの犯人を捜すため、ピーターが探偵に、蜥蜴のビルがワトソン役となってネヴァーランドを飛び回る。
まあ、そりゃもう滅茶苦茶ですね。
相変わらずの噛みあわないようで噛みあっている? いややっぱり噛みあわない会話。
そしてこれでもかというピーター・パンの残酷な行動。
描写がさくさくしているので意外と感じ辛いかもしれませんが、絵面を想像するとエグイ。

一方で現実世界。
ビルのアーヴァータールである大学院生の井森は、小学校時代の同窓会に出席するため故郷の近くに戻って来ていた。
しかし同窓会が開かれた温泉旅館がクローズドサークルとなり脱出不可となる。
そんな中で同窓会の出席者や旅館の従業員が次々と死んだり失踪したりする。
当然、ネヴァーランドの事件が影響するわけで、夢と現実世界を交互に行き来して殺人犯を推理していく。

これは完全に小説ならでは、この設定ならではのトリックというかミステリーとして作られている。
さらーっと読んでいると、よくわからないかもしれない。
でも、そういう部分にきちんと仕掛けているのが小林さん。
このテイストを楽しめる人には是非。

最後の熊が・・・・
あれは酷い。
そしてその残酷描写をさくさく見せてくれる小林さんがさすがというべきか。
三毛別羆事件を想起しちゃいます。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

小林さんの作品、このメルヘン殺しシリーズは独特なノリと展開なので、こういうのが苦手だときついかもなのは仕方ないですね。
あとはやっぱり、残酷なのが嫌いな人、あとディズニーのピーター・パンが好きな人は読まない方が良いかも(笑)

林泰三さんの訃報が届きました(2020年11月25日)

 まだお若いし、これからの作品も凄く楽しみにしていたのに・・・・

 ご冥福をお祈りいたします。

 

 

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