ノーマルCP マリア様がみてる 乃梨子

【マリみてSS(乃梨子×祐麒)】いたずらな雨 <おまけ>

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~ いたずらな雨 ~
<おまけ>

 

「お帰り祐麒、って、あれ?」
 帰宅した祐麒を見て、祐巳が驚いたように目を丸くした。
 本当は見られる前にこっそり洗面室に行こうとしたのだが、それはかなわなかった。
「どうしたの、そんなびしょ濡れで。祐麒、わたしの折り畳み傘持っていってなかった?」
 なぜ、ここでそんなことを思い出すのか。
「・・・そうだったか?」
「そうだよ、そういえば貸したままだったの思い出した! ちゃんと返してよね」
 頬を膨らませながらも、びしょ濡れになっている祐麒を見かねてか、洗面所からバスタオルを持ってきて放ってくれた。有難く受け取り、濡れてしまった全身を拭いていく。
「悪い、多分学校に置き傘状態になっているから、今度取ってくる」
「忘れないでよ? あの傘、可愛くてお気に入りなんだからね」
「可愛い、ねぇ」
「何よ、可愛くないって言うの?」
 腰に手を当てて睨んでくる祐巳だが、全く迫力はない。むしろ微笑ましい感じすらする。
 同じ睨みであるならば、下級生である彼女の方がよほど迫力を感じる。
 いや、あれも迫力というのとは少し違うか。目力は感じるのだが、怖さよりもむしろカワ・・・・
「違う違う、そんなんじゃないだろ!?」
 慌てて廊下の壁に頭を打ち付けて意識を正気に戻す。
 なんで、そんなことを考えたのか。
 なぜ、重い浮かんだのがあの子だったのか。
「ちょっ、なにいきなりどうしたの。大丈夫、祐麒?」
 突然の祐麒の奇行に驚き後ずさる祐巳。
「なんでもないし。可愛くもないし」
 あえて、口に出して言う。
「えー、可愛いじゃん。祐麒、良く見もしないで適当な事言わないでよ」
「見ているよ、よく・・・・」
 そこで思い出す、雨に濡れたブラウス、透けて見えた下着、肌の色。水滴か首筋を伝って流れ、ブラウスの中にすーっと吸い込まれていくのが、なぜか今になって脳裏に強く蘇ってくる。
「とにかく、可愛いとか色っぽいとかそういうのはないから!」
 それだけ言うと、バスタオルを頭からかぶったまま廊下を進んで階段を上り自分の部屋へと向かう。
「ちょっと祐麒? あんた・・・・色っぽい?」
 首を傾げる祐巳。
 そして。

 

「・・・・っくし!」
 ベランダから室内に戻ったところで、小さなくしゃみが出た。
「雨で体が冷えたかい? シャワーでも浴びてきたらどうだい」
「大丈夫、そんな濡れてないし」
 きっと、どうせアイツが変なことでも考えているに違いない。
「そうかい? でも、ブラウスは随分と濡れているようだけど」
「別にこれくらい・・・・っ!」
 と、そこでようやく乃梨子は『とある事』に気が付いた。
 いつから? まさか気が付かれていたとか、あるいは見られていたとか?
 そういえば、不自然に目をそらして乃梨子と距離を取ろうとしていなかったか。あれは確か雨宿りのときで。
「あ、あ、あいつ~~~~っ!?」
 体が冷えるどころか、むしろ体温上昇して頬を赤く染める乃梨子なのであった。

おしまい

 

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