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マリア様がみてる 百合CP

【マリみてSS(乃梨子×笙子×日出実)】サマーナイトタウン

更新日:

 

~ サマーナイトタウン ~

 

 光と日出実がゆりんゆりん状態になっていた一方で、もう片方のグループは。
 お風呂からあがり、こちらの三人もくつろいでいた。春日は髪の毛も短く、乾かすのも簡単だ。
 春日は笙子の風呂上りの姿を見て、鼻の下がのびそうになるのを堪える。
 一緒のお風呂ではキャッキャウフフと楽しむことは出来たが、鼻血が出てのぼせそうになったので、実は笙子の裸をまともに見ていないのだ。
 せっかくのチャンスを逃し、ヘタレな自分に春日は内心で落ち込んでいた。
(うううぅ、でも、夜はまだこれからだしっ!)
 自分に言い聞かせ、気合いを入れる。

 こうして日出実たちのお風呂に引き続き、夜の第二幕は開始される――

 

 

 入浴を終えた六人は、春日たちの泊まる部屋に集合した。なぜかというと、春日たちの部屋はペンションの中で唯一、和室だったから。
 即ち畳の上に布団を敷いてゴロゴロできるのだ。
「こーいう皆で集まるときは、和室の方がいいよね」
「畳の匂いが落ち着くなぁ」
「ニジョーはなんかババくさいなぁ」
 布団を敷いた上に六人が輪になり、めいめいに自由な格好をしている。体育座り、横座り、胡坐をかいているのから、寝転がっているのまで。そしてジュースとお菓子があれば、他に何も望むものなどない。
「うぅ、夜に食べると太っちゃうって分かってるのに、止められないっ!」
「あはは、せっかくの旅行なんだから、今日くらいいいじゃん」
 悔しそうにしながらもポッキーを齧っている笙子、それを見てなだめている春日。
「なんか、こういうのも懐かしいわね」
「光もすましていないで、こういう時くらいはしゃげばいいじゃん」
 なぜか酢昆布をかじっている乃梨子が、久しぶりに会えた光と穏やかに話している。
「ゆ、唯さんって中学の頃はAだったんですよね? な、何をしたらそんなに成長するものなんですか?」
「えー? 別に何も特別なことはしてないけどなー。あ、でも高校生になってから漬物が好きになったかも」
「な、なるほど、漬物ですか……」
「いやいや日出実さん、漬物は関係ないと思うよ?」
 唯からバストアップの秘訣を聞こうと必死になっている日出実に、春日が突っ込みを入れている。
 別々の中学で、今だってバラバラの高校に通っている六人がこうして仲良く同じ部屋に寝泊まりするなんて、縁とは不思議なものである。
 当初は光だけが話に入りづらい感じはあったものの、乃梨子たちと中学は同じわけだし、女子高校生同士でもある、甘くておいしいお菓子と旅行中ということもあって、すぐに賑やかに、お喋りに夢中になる。
 中学の頃のエピソード、高校生である今の生活、そして恋バナ。
「えーっ、何々、光ってば彼氏がいるの? いつの間にっ」
「別に、それくらい普通でしょ。それよか、あんた達全員、彼氏いないとかのほうが変じゃない?」
「変じゃないよ、別に」
「彼氏とか今のところ欲しくないしー」
「もう、女子高校生が彼氏作らなくて、何を楽しむってのよ」
 ぺちゃくちゃと、お菓子をつまみジュースを飲んでお喋りするだけで楽しくなれてしまう。女同士で遠慮もないし、だらしない格好をしようが全く問題ない。
「あ、ちょっと唯ったらもう寝ちゃってる?」
 春日の言葉通り、唯は布団の上で仰向けになって寝てしまっていた。下着の上からロンTを着ているだけというスタイルだったせいもあり、パンツが丸見えだ。
「唯は高校生になっても子供っぽさが抜けてないね」
「胸は随分と育ったみたいだけど……」
「そういえば唯、中学生の時まだ"生えてない"ことを気にしていたけれど、今はどうなのかな?」
 乃梨子がそんなことを口にして日出実と光を見たが、風呂場では二人で色々と大変なことになっていたので、全く覚えていなかった。
「……ちょっと、確認してみようか?」
「え? ちょ、ちょっと乃梨子さん、それって」
「あ、面白そう、見よう見よう」
 乃梨子が言うと、止めようとする日出実を無視して光も提案にのった。笙子も唯の方に近づいていき、結局は日出実も皆を追っていく。
 やがて四つん這いになった乃梨子が手を伸ばして光のパンツをつまみ、そっと引っ張って下ろしていくと。
「…………あ、生えてる」
「ホントだ、成長したんだ。なーんだ」
 ぽよんとした柔らかそうな下腹部には、淡いけれども確かに生えているのが見えた。
 期待を裏切られてか、なぜか残念そうな表情をしている面々。
「しかし唯のやつ、いつの間にこんなおっぱい大きくなりやがって……裏切り者め」
 すると春日が別方向に怒りを向けた。
「えーっ、春日さんスレンダーで格好いいじゃん」
「しょ、笙子さんは胸が大きいから、悩みが分かんないんだよ」
「大きいと肩がこるし、疲れるよ」
「春日はAカップだっけ」
「び、Bはあるっ」
「えー、うそー。それはあやしい」
「あやしいって……ちょ、な、ニジョー、何すんだよっ!?」
 乃梨子はするすると春日の背後に回り込むと、後ろから春日に腕を回してロックした。脇の下から回した手を春日の後頭部で組み、春日の腕の自由を奪うようにしている。
 じたばたともがこうとするが、さすがの春日でもここまで完全に決められてしまっては、そう簡単にはほどくことが出来ない。そして、そんな春日の前には笙子がにやりと笑いながら迫ってきている。
「え……と、笙子さん?」
「よし、笙子、確かめてみるのだ」
「ラジャーであります、乃梨子ちゃん」
 びしっと敬礼を決めたかと思うと、おもむろに春日のシャツを捲り上げる笙子。鍛えられて絞られたお腹と、ブラックのスポーツブラが露わになる。
「むむぅ、昼間も思ったけれど、この引き締まったお腹が羨ましい……」
「え、ちょ、笙子さんっ?」
「私、お腹ぽよぽよだから、よっぽどいいじゃん! おっぱいだって、ちゃんと柔らかいし」
「はぅんっ」
 スポーツブラの上から笙子が胸を揉み、春日が切なげな声をあげる。
「確かに、春日の腹筋ってちょっとそそるものがあるよね」
 すると、光までもが楽しそうに春日へとにじり寄って行こうとする。
「ちょ、ちょっと光さんまで、やめましょうよ」
 なんだか変な展開になりそうに見えて、慌てて日出実は光を引き戻そうと後ろからしがみつく。
「何よ日出実、あたしには……きゃっ!?」
「うきゃーーーっ!?」
 あまりに強く後ろに引き戻そうとした日出実、逆に光はさほど力を入れていなかったので、勢い余って後ろにごろごろと転がってしまった。
「うぅ~~、ご、ごめんなさ……」
「あ…………」
 気が付くと、仰向けに倒れた光の上に日出実がのしかかった体勢になっていた。
 しかも、お約束通りに左手で光のおっぱいを触っていた。
「ちょ、ちょっと、日出実っ」
「あ、ご、ごめんなさいっ」
「だったら、手を離し、んぁっ」
 色っぽい声をあげる光。
「ご、ごめんなさい、でも、手が離れてくれないのっ。なんか、くっついちゃって」
「そんなわけないでしょ、さっさと……あ、ちょ、やぁっ」
 ほんのりと上気した顔で日出実を見上げてくる光。切なげな瞳にくらくらして、日出実は自由に体を動かせなくなる。鼓動が速くなり、頬が熱い。
 ちょっと離れた場所では、相変わらず自由を奪われた春日が笙子によって体を触られ、変な声を出しているのが聞こえる。
 何かがおかしい。
 そう思った時、日出実は横に転がっていた空き缶を見た。
「…………ってこれ、アルコールじゃないですかっ!?」
「え、知ってて飲んでいたんじゃないの?」
「そ、そんなわけないじゃないですか。な、なんでお酒が」
 昨夜の失敗を教訓に、今日はお酒なんか持ち込んでいないはずなのに、どうして。その疑問はあっさりと解決する。
「ああ、あたし達がもってきたんだよ。やっぱ、ちょっとくらい羽目外したいじゃない」
「ああああっ、なんでこんな……ひ、光さんも酔っているんですか?」
「あたしは別に、酔ってなんかないし。てゆうか、そろそろどいてよ、もういいでしょ?」
 光のその言いように、なぜか日出実はカチンときた。
 まるで日出実が邪魔だとでもいうような、そんな態度に。(実際、身体の上に乗っかっていて邪魔なのだが)
「…………なんか私も、酔っちゃったみたいです」
「は? ちょっと日出実、何を……」
 実際、アルコールが入っており、なおかつ春日や笙子たちの状況にもあてられた日出実は、普段よりも強気且つ積極的になっていた。昼間、笙子にけしかけられたということもあるし、光のつれない態度もちょっとムカついたし、アルコールのせいだという言い訳もつく。
「日出実、いい加減に……え、ちょ、日出実? 日出……」
 今までの日出実ではなく、妙な強い目で見降ろされてきて光はゾクリと震えた。
「酔っぱらいのやることだから、許してくださいね」
 日出実は日出実で、どこか怯えたような目で見上げてくる光の姿に興奮する。アルコールによる高揚感だろうと思うことにして、右手も胸に伸ばす。
「ずるいです光さん、こんなに大きな胸……ちぎって私がもらいたいくらいです」
「ひっ!! 痛っ、痛…………や、やめ、日出実……」
 強く握られて痛みに顔をしかめ、悲鳴をあげる光。しかし、そんな光を見ると、力を弱めるどころかむしろもっと力を入れたくなってくる。
「痛い……痛いよぉ、日出実ぃ…………っ」
 目の端に滴が浮かび上がるのを見て。
「…………っ!? は、わ、私はなんでこんな酷いことを……ご、ごめんなさい、光さんっ!」
「はぁっ、ん、今度はそんな優しく……はあぁぁっ」
 先ほどから一転、いたわるように撫でられて光は切なげに身を捩る。頬を上気させ、涙で瞳が潤み、色っぽい声を出されて興奮せざるを得ない日出実。
 もっと、もっと光を感じたいと思い、ゆっくりと体を密着させていく。
「柔らかい……」
 Tシャツにハーフパンツの日出実、キャミソールとショートパンツの光、夏で薄着だからお互いの温かさ、柔らかさが物凄く感じられる。
 脚、お腹、そしておっぱい同士が既に触れ合い、鼻の頭がかすめあうほど近づくと、甘く熱い吐息同士が絡み合う。
「ひ、日出…………」
 それ以上の言葉を、光は口にすることが出来なかった。

 

 一方で春日は乃梨子に体の自由を奪われ、笙子に体を自由に遊ばれていた。とはいっても、触られたり撫でられたりしているくらいなのだが、逆にその中途半端ないたずらが春日をどんどんと切なくさせていた。
 体が火照って、熱い吐息が漏れ、切ない声が出る。おまけに目を横に向ければ、いつの間にか光と日出実が抱き合ってキスなんかしているものだから、更に体が疼いてくる。相手が笙子というのも、春日の気持ちを昂らせていた。
「あ、う……しょ、笙子、さん」
「ん~~、何、春日さん?」
 脇腹を手の平でなぞっていた笙子が、春日を見上げてくる。
「あの……」
「ん?」
「で……胸……直接、触って……」
 真っ赤になりながら、小さな声で春日は言った。
「――――え?」
 言われて、今まで攻めてきていた笙子が目を丸くした。
「あ、ち、ちが……ほら、おっぱい揉んでもらうと大きくなるって言うから」
「えと、でも」
「ちょっと待って、春日」
 そこで、今まで笙子のサポートに徹するかのように黙っていた乃梨子が口を開いた。
「私、もっといい方法聞いたことある。えとね、確かおっぱいの大きな人に、そのおっぱいで直接揉んでもらうと大きくなるって」
「…………へ?」
「ということで春日はほら、ばんざーい」
 乃梨子の言に従ってばんざいの格好をした春日のシャツを脱がし、上半身はブラジャーだけにする。
「ほら、笙子も」
「え、で、でも」
「しょうがないなぁ、じゃあ春日、脱がせてあげなよ」
「う、うん。笙子さん……」
 今度は笙子の背後にまわって自由を奪う乃梨子。
 笙子のシャツを脱がせると、大きな乳房が丸出しになった。
「ノーブラだったんだ、笙子」
「え、あ、ちょっと乃梨子ちゃん? 春日さん?」
「春日、乃梨子だけ恥ずかしい思いをさせる気?」
 言われて春日はするりとスポーツブラを外した。そしてそのまま乃梨子に自由を奪われている笙子に近寄り、正面からぎゅっと抱きついた。
 押し付けられてたわむ笙子の胸。
「あ……凄い、温かくて、気持ちいい」
 直に感じられる笙子の胸の柔らかさに、春日はうっとりとする。笙子の背中に腕をまわして、さらに強く押し付けるようにする。
「押し付けるだけじゃなくて、こうして刺激を与えてあげてね」
 後ろから笙子の胸を持った乃梨子が、春日の胸に擦りつけるように動かす。二人の乳首が擦れ合い、ぴくぴくと震える笙子と春日。
「あ……あ、これ、凄い」
 乃梨子が手を離すと、春日は自ら求めるように体を動かし、胸と胸を触れ合わせる。ちょっと離れて、狙いをつけるようにして硬くなったピンク色の先端を笙子の方に触れ合わせる。
「は、春日さん、ちょっとこれはさすがに……」
「私の胸を大きくするため……もうちょっと、協力して、お願い」
「そう言われても、これ……やぁんっ」
 体育会系で力もある春日に抱きすくめられては、笙子も逃げることが出来ない。ただでさえ力が入らないというのに。
「……うぅ、おしっこ…………」
 一方、既に蚊帳の外になっていた乃梨子は尿意を催し、横になって抱き合う光と日出実、座ったまま抱き合っている春日と笙子、そして寝入っている唯を残して一人、部屋を出てゆく。
 そして無事にトイレをすませ、部屋に戻ろうと廊下を歩いていると。
「――あれぇ、貴女」
「はい?」
 立ち止まり、声をかけられた方に顔を向けると、三人組の女性が乃梨子を見ていた。
「ほら、覚えていない? さっき変な男にナンパされているところ、助けてくれたじゃない?」
 真ん中に立っていたのがリーダー格だろうか、背中にかかる黒髪ストレートにインテリそうな眼鏡をかけた女性が口を開いた。
 そういえば、唯以外にもそんなことがあったなと思い出し、言われてみれば彼女達三人だったような気もする。
 リーダーの右隣には茶色いゆるヘアを揺らした色気のある女性、左隣にはショートボブで泣き黒子が特徴的な女性。いずれも二十代半ばくらいであろうか、受付嬢とか秘書とかいったイメージを受ける、なかなかレベルが高い三人である。
「今、一人なの? もしよかったら私達の部屋に来ない、お礼にご馳走するわよ。良いワインとチーズがあるの」
「ちょっと、この子、高校生くらいでしょ」
「大丈夫でしょ、少しくらい。ねえ?」
 と、微笑みかけてくる眼鏡の女性に対して乃梨子は。
「はい、とても美味しそうですね…………」
 にこりと、舌で唇をぺろりと舐めながら応じ。
 三人の部屋へと入って行った。

 ……後に彼女達三人はこの時の行動を、わざわざ猛獣の前にご丁寧にも美味しそうな餌を投げ出してしまったと後悔することになる……いや、むしろ新たな道を切り開いたことに感謝することになるのであった。

 

おしまい

 

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