書評と主にマリア様がみてるの二次創作(旧:よしのXブレード)

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【マリみてSS(祐麒×志摩子)】ホワイトプリンセス・ロード <その1>

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 秋が過ぎ去り、冬が一気に押し寄せてきたように感じられた。
 冷たくなった風を首筋に受け、私は軽く身を縮こまらせる。寒いけれど、冬という季節は嫌いではない。冷えた夜空に敷き渡った星空とか、凍てついているけれど清廉な空気とか、そういった諸々の、冬が醸し出す雰囲気的なものが心に染みいってくるのだ。
 とはいっても、寒いこと自体が好きだとかいうわけではない。そろそろコートやマフラーの出番だなと思いながら、帰途につく。
 家の最寄りのバス停でバスから降りると、学園よりも冷たいと感じる風が頬に刺さる。より冷たいと感じるのは、都会から少し離れていて、その分、自然の寒気が損なわれることなく存在するせいだろうか。
 コンビニの前を通り過ぎると、他の学校の制服を着た女の子三人組が、楽しそうにおしゃべりをしながら肉まんを頬張っていた。湯気を放つ肉まんは、とても温かそうで、美味しそうで、思わず誘惑されてしまうけれど、リリアン女学園は学校帰りの寄り道は禁止されている。
 家の近くにあるコンビニにちょっと立ち寄って買い物するくらい、誰に見られるわけでもないし、問題ないのだろうけれど、小心者の私はそんなこともできずに、ただ横目で見て通り過ぎるだけ。
 どうせ、間もなく家に辿り着くわけだし、そこまで欲しいというわけでもない。ただ、他の人が美味しそうに、楽しそうにしているのを目にすると、普段の何倍も欲しくなってしまうという心理によるものだ。
 そんなことを考えているうちに帰宅する。実家がお寺という人は、やはり少数派だと思うけれど、ずっと育ってきた身としては、違和感などは覚えない。中に入ると、母が声をかけてくれる。父はどうやら不在のようだ。この時期、やっぱり忙しくなるようで、不在なことも多い。
「志摩子、ちょうどよかったわ。興津屋の鯛焼き買ったから、お茶にしましょう。着替えてらっしゃい」
「はい」
 母に返事をして、部屋に向かう。
 時は、高校二年生の十二月。
 この時の私は、何の予感も、予測も、抱いてはいなかった。

 

~ ホワイトプリンセス・ロード ~
<その1>

 

 

 父に話を振られたのは、夕食の後だった。
 母の作った煮魚は私も大好きで、お吸い物と高野豆腐もとても美味しくいただき、ほうじ茶を三人で啜っていたところ。
「……クリスマス、ですか?」
 問い返すと、父は無言で頷いた。
 私の家はお寺だけれど、クリスマスを否定するようなことはない。もちろん、表だって何かをするわけではないが、クリスマスの日には父がケーキを買ってきたり、クリスマスプレゼントを与えてくれたりもする。以前、お寺なのにそんなことをしていいのかと尋ねたことがあったが、父は笑いながら『楽しいことが多い方がいいだろう?』と言った。
 後日、母に聞いた話だが、実家が寺ということで父は子供の頃に親からクリスマスらしいことをしてもらったことがなく、同級生達の中で寂しい思いをしたことあったらしい。だから、自分の子供には同じような思いは味あわせたくなく、固い考えに縛られたくないのだという。
「どうだろうか」
 父の話は、クリスマスイブの日に、とある施設の子供たちのためにクリスマスパーティーが開かれるので、ボランティアとして手伝いに行かないかというもの。その行事自体は、毎年の恒例行事として開かれていたらしいが、私にボランティアの話がきたのは初めてだった。
「ええと、でも、アルバイトは校則で禁じられていて」
「アルバイトじゃない、ボランティアだ。子供たちとただ遊ぶと考えればいい。友人と遊ぶことまで、校則で禁じているわけではあるまい?」
「はい、まあ、そうですけれど」
「このところ、この手のボランティアに参加してくれる若者も数が減っていてね。それにまあ、一度くらいこういうことを経験するのも、志摩子にはよいことかと思って」
 母は、何も言わずに私達のやり取りを聞いている。
 私は考える。
 施設の名前は聞いたことがある。いわゆる、児童養護施設というものだ。両親と死別したりした子供が入っている。
 この手のイベントには、施設を巣立った者が参加してくれたりすることが多いのだが、今年は都合があわずにそれも出来ないとのこと。ボランティアの募集もしているが、急であることと、クリスマスイブという日にち的に、人が集まらないらしい。
 正直、不安である。
 自分で言うのもなんだが、私は人との付き合いが上手というわけではない。自分から積極的に話しかけに行くタイプではないし、話しかけられたからといって沢山喋ることができるわけでもない。
 リリアンに通う小さな子を相手にしたことはあるが、子供たちと上手に接することができるかどうかも分からない。偏見などを持つつもりはないが、児童養護施設にいる子がどのような子たちなのかも分からない。
 私などが行ったところで、相手にされないのではないかとも思ってしまう。
 そんな、後ろ向きな考えばかりが浮かんできて、私は慌てて心の中で頭を振る。
 こういうところは、私の悪い部分だ。
「もちろん、強制するものではないよ」
 私のことをよく分かっているのか、父は優しく言ってくれる。
「……いえ、是非、やりたいと思います」
 顔を上げ、私は告げた。
 そうだ、何をためらうことがあるのだろう。子供たちと一緒に、楽しいクリスマスイブを過ごす、それの何が悪いことなのか。躊躇する理由などあるのか。
「そうか、やってくれるか」
 嬉しそうに、父が頷く。
「だが、さすがに大勢の子を相手に志摩子一人では大変だろう」
「そんなに大勢、いるのですか?」
 聞けば、その施設には十六人の子供が住んでいるとのこと。確かに、一人でそれだけの相手をするのは大変そうだ。もちろん、施設の先生もいるのだろうけれど、それでも大変なことに変わりはないだろう。
 しかも、子供たちのうちの多くが、元気な遊び盛りの小学生だという。リリアンの比較的大人しい、初等部の女の子を相手にするのでもそれなりに大変なのだ。男の子だって交じっているわけで、どんなことになるのか私では想像もつかない。
「やはり、男手も必要だろうな」
 男手といっても、まさか父がやってくることはあるまい。となると、まさか兄が来てくれるとでも言うのだろうか。
「それでだな、是非、祐麒くんを誘ってみてはくれんか、志摩子」
「――は?」
 ほうじ茶を飲もうとしていた湯呑から唇を離し、思わずそんな声を出してしまった。
「だから、ボランティアに参加してくれないか、祐麒くんを誘ってみてほしいのだ」
 湯呑を静かに、テーブルの上に置く。
「沢山の元気な子供を相手にするには体力がいる。それに、力仕事もある。やっぱり男の力が必要だが、見ず知らずの相手、それも男性となると、といきなり上手く接するのは志摩子には難しいだろう。それでだ、祐麒くんなら志摩子としても申し分ないのでは」
 そこまで父が言ったところで、私はようやく口を開いた。
「そ、それが最初から目的だったのですか?」
 自分でも思っていなかったくらい、少し大きくて、きつめの口調になってしまった。
 去年までは話もしなかったボランティアのことを話題にしたのは、祐麒さんをこうして巻き込もうという意図があったのか。
 父も母も、なぜか祐麒さんのことを気に入っており、前にも私とのことをからかい半分、けしかけたりしてきたことがあった。もちろん、両親が祐麒さんのことを気に入っているというのは悪いことではないけれど、それとこれとは別問題で。
「おや、なぜかね? 私はあくまでボランティアを頼みたいだけで、志摩子が受けてくれたから、その相手にどうかと聞いただけだよ。志摩子がボランティアの件を断れば、当然、祐麒くんをどうこうということにはならなかったわけだし」
 だけど、私の抗議は余裕を持って返されてしまった。それも、私も反論できないような内容で。完全に、私が早まってしまった形となり、羞恥にほんのりと体が熱くなる。
「まあ、志摩子が嫌だというなら、誰か他を当たってみるが、どうするかね」
 優しく、ちょっとだけ意地悪な口調で父が聞いてくる。
 こんな父は、今までにあまりない。
 ちらりと母に目を向けてみると、母はいつもと変わらぬ穏やかな表情で私のことを見ていたが、なんとなく可笑しそうにしているように見えて、余計に恥しくなる。
 しばし、私は黙ったまま俯いていた。
 卑怯だ。
 そんな言われ方をしたら、私はどうすればよいのか。
「あ、あの」
「ん」
 もじもじとしながら、目だけで父の方を見上げる。
 口を開く際に、頬が熱くなる。
「そ、それではその……ゆ、祐麒さんでお願いします」
 他に、選択肢などないではないか。
 いや、それこそが父の狙いだったのかもしれない。
 普通、自分の娘が男と近づこうとしたら阻止しようとするのが父親ではないのだろうかと思うが、父は世間でいう普通からずれているような気がするから、良く分からない。
「そうか、うん、ではよろしく頼んだよ、志摩子」
「はい……え、は?」
 頷いたものの、戸惑う。
 ボランティアのことを頼まれたとは思うのだが、父の表情が、なんだかそれだけではないような気がして。
「ん? いやだから、祐麒くんをちゃんと誘っておいてくれよ。志摩子の方から」
「え、えっ?」
 訳もなく、首を振って左右を見回す。
 もちろん、父と母以外に、誰かいるわけでもなければ、何かがあるわけでもない。救いを求めるように、とりあえず母の顔を見るが。
「祐麒さんにお手伝いをお願いしたいと決断をしたのは志摩子なんだから、志摩子の方から伝えるのが筋というものでしょう?」
 あっさりと、やんわりと言われてしまった。
 思いがけない事態に、私はどうすればよいのか分からなくなり、とりあえずこの場から逃げようとした。
「そ、それでは後日に改めて――」
「ボランティアの募集を出しているからな、ひょっとしたら明日にでも申し込みがあるやもしれん。そうなったら、特に断る理由もないし、どうするかな」
 私の退路を断つように父が言う。
 よくよく考えてみれば、父の言葉には確実なことは何もなかったし、そもそもボランティアがいないから私に話が振られたわけなのだが、私にはそんなことを考える余裕もなかった。
「えと、そ、それでは、祐麒さんに聞いてみます」
 慌てて立ちあがり、電話の子機を持って自室へと駆けこんだ。
 そんな私の後ろ姿を、父と母が笑いながら見ていたことなんか、気がつかずに。

 

 自室の畳の上で正座をして、子機と相対する。
 祐麒さんの家は祐巳さんの家と同じなわけで、電話番号は当然のことながら分かっている。だけど、分かっているからといってすぐに電話が出来るかといえば、また別の話。
 今までにも何度か、祐麒さんと電話はしているけれど、いつも祐麒さんの方から電話をしてきてくれていた。
 私から電話するのは初めてで、それだけで緊張するというのに、話す内容というのがボランティアのお誘いだなんてどうすればよいのか。
 そこで私は、はっとする。
 ボランティアとはいえ、クリスマスイブの約束をしようとしているなんて、物凄く大胆なことをしようとしているのではないだろうか。世間様から見て、クリスマスイブに誘うということは、何かしらの意味と意思を持っていることになるのではないか。
 意識し出すと、一気に気になって仕方なくなる。私の方から誘って、何か勘違いをされないだろうか。いや、そもそも勘違いされるほど私のことを意識なんてしていないかもしれない。いやいや、その前に私自身、何を考えているのか。
 うだうだと考えているうちに、時間だけが過ぎていく。
「……志摩子、あまり遅くならないうちに電話しないと、相手にも失礼よ」
「は、はいっ」
 見透かしたかのように、部屋の外から母が声をかけてきた。まあ、子機を持って行ったまま、一向に電話をかける気配もないのだから、不審に思うだろうが。
 私は大きく深呼吸をして、頭の中でいくつかの会話を考えて、ようやく祐巳さんの家の電話番号をプッシュした。
 呼び出し音が鳴る。
 私の心臓の音も、大きくなる。
『はい、福沢です』
 受話器から聞こえてきたのは、落ち着いた女性の声だった。祐巳さんの声ではないから、お母様だろう。少し、ほっとする。
「夜分に失礼いたします。私、リリアン女学園の藤堂と申します」
『あら、志摩子さんね。うちの祐巳がいつもお世話になっています』
「いえそんな、私の方こそいつも祐巳さんにはお世話になっていまして」
『そうですか? 祐巳はおっちょこちょいだから、志摩子さんには迷惑をかけているのじゃないかしら』
「そんなことありません、祐巳さんの気配りには私も助けられています。それで、あの」
『ああ、ごめんなさいね、お喋りしちゃって。今、祐巳を呼びますから、待ってください』
「え、あ、あの――」
 私が何かを言う間もなかった。祐巳さんのお母様の声は途切れ、保留の音楽が耳に響いてきた。
 受話器を耳にあてたまま、私は小さくため息をついた。
 私が祐巳さんの家に電話をしたら、祐巳さんに用事があると思われるのなんて、当たり前のことだ。祐巳さんのお母様も、疑うこともなく思ったのだろう。だから、責めるつもりなんて毛頭ないが、これからどうすればよいのか、ボランティアのことしか頭の中になかった私は、思考が真っ白になった。
 そうこうしているうちに、聞きなれた声が耳に届いた。
『お待たせ、お電話かわりました、祐巳です』
「あ、祐巳さん、ごきげんよう」
『ごきげんよう、志摩子さん、って、なんか変だね』
 電話の向こうから、くすくすと笑う声が聞こえてきた。確かに、夜に電話をかけて『ごきげんよう』というのもおかしな感じだ。
『えっと、それでどうしたの? 山百合会で何かあったっけ』
「え、あ、あの、それはっ」
 わたわたする。
「ええっと、な、なんだったかしら?」
『何、どうしたの志摩子さん、用事ど忘れしちゃったの?』
「そ、その、ちょ、ちょっと待って」
『志摩子さん、大丈夫? なんか、変みたいだけど。実は間違い電話だったとか? なーんてね、あはは』
 何の用事もなく電話をするなんて、それはそれで友達ならありなのかもしれないし、女の子はただお喋りをするために長電話をするとも聞く。だけれども、今までにそんなこと一度もしたことない私が、いきなり祐巳さんにそんなことをしても不自然だし、出来るわけもない。
「く、クリスマス」
『クリスマス?』
「そう、今年もクリスマスパーティを、山百合会で開くわよね。その企画の相談を」
 結局、クリスマスのことしか思いつかず、苦し紛れにそう切り出した。もっとも、山百合会のパーティは今年も実際に開く予定なので、さほど不自然さはないはずだ。
『そうなんだー。でも、学校でもよくない? みんなもいるし』
「え、ええとええと、それはそう、祥子さまや令さまに内緒でプレゼントを用意するのはどうかと思って。そうすると、薔薇の館だと逆に話しにくいかと思って」
『ああ、確かにそれはそうかも。っていうか、内緒のプレゼントって、面白そうかも。志摩子さん、そんなこと考えていたんだー』
「う、うん、ちょっと思いついて」
 苦しい内容かと思ったが、思いのほか、祐巳さんは食いついてくれた。おかげで話もそれなりに弾んで、思いつきで出たアイデアだったのに、あれよあれよという間に進んで、本当にサプライズプレゼントをしようということになってしまった。
『――それじゃあ、由乃さんには私から電話しておくね』
「うん、よろしくお願いします」
『でも、志摩子さんからこういう話が出てくるって、ちょっと意外だったかも。あ、ごめん、別に悪い意味じゃなくて』
「ううん、私もそう思うから」
 というか、考えてもいなかったのだけれど。
『それじゃあ、おやすみなさい。また学園で』
「ええ、おやすみなさい――」
 そう言って、電話を切って。
 私は畳に突っ伏した。
 祐麒さんに電話をしたはずが、祐巳さんと話をして終わってしまった。祐巳さんに代わってもらって、まさか「祐巳さんに代わってもらったのは間違いだから、祐麒さんをお願いします」なんてこと言えるわけなくて。だからといって、既に電話も切ってしまった今、再度電話をするなんてことも出来ない。
 私はのろのろと身を起こすと、子機を持って廊下に出た。
 電話を戻して部屋に帰ろうとすると、母が声をかけてくる。
「どうだったの志摩子、祐麒さんは、受けてくれた?」
 そう尋ねてくる母に、私は力ない笑みで首を横に振ることしかできなかった。
 自分自身の情けなさに呆れ、後悔と反省にまみれてお風呂に入り、とぼとぼと自室に戻り、何度目かのため息をつく。本当に、こんな自分は嫌だ。
 まだ早い時間だが、さっさと寝てしまおうかと思った時、部屋の扉がノックされた。
「志摩子、ほら」
 入ってきた母は、なぜか電話の子機を差し出してきた。電話に失敗したことに気がついて、もう一度電話をかけろとはっぱをかけてくれているのだろうか。しかし、今の私にはそれだけの気力と、勇気が湧いてこない。
「ごめんなさい、今はちょっと、もう」
「何を言っているの、祐麒さんからよ。電話」
「…………え?」
 きょとんとする。
 なぜ、祐麒さんが電話をしてきたのか。いや、可能性が全くないわけではないが、今のこのタイミングでというのは、偶然なのかそれとも。
 とりあえず母から電話を受け取り、扉を閉め、耳にあてる。
「え、えすぱあですか?」
『はっ? いえ、あの、福沢ですけれど』
「あああ、なな、なんでもありません。えと、すみません、お電話かわりました。ど、どうしたんですか、私に何かご用事でも」
 訳の分からないことを口走ってしまい、電話に向かって赤面する。
『はい、えっと……そうそう、この前お返しした服、問題なかったかなって』
「服、ですか? ええ、それは別に問題なく……って、結構前のことですよね。どうして、今になって」
『え!? いやぁ、高級そうなものでしたし、やっぱり気になっていたといいますか』
 しどろもどろになる祐麒さん、何かおかしい。
 こんな時間に、わざわざ電話してくるほどのことだろうか。なんだか、無理やりに話題を作ったみたいに感じる。そう、先ほどの私自身のような……
 そこで、まさかというような考えが脳裏に浮かぶ。
 理由は分からないけれど、祐麒さんは何かを察して、私に電話をしてくれたのではないだろうか。でも、そんなことを直接、私に対して尋ねることなんて出来ないから、適当な理由をでっちあげた。
 ありえないと思いつつ、そうかもしれないという気持ちもあって、揺れる。揺れるけれども、今はそれ以上に大事なことがあることに、気がついた。不意に与えられたチャンス、逃してしまっては、きっと私はこの後ずっと、言葉にすることなんてできない。
 受話器の向こうに祐麒さんを感じながら、すぅっと大きく息を吸い、手で胸をおさえながら、口を開く。
「……あの、祐麒さん。いただいたお電話で失礼ですけれど、実は祐麒さんに一つ、お願いがあるんです。もちろん、無理にというものではありません、とりあえずお話を聞いていただきたいのですけれど……」

 こうして、高校二年の私のクリスマスは、始まった――

 

 

その2に続く

 

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