ミステリー 書評

【ブックレビュー】太陽がいっぱい(著:パトリシア・ハイスミス)

更新日:

【作品情報】
 作品名:太陽がいっぱい
 著者:パトリシア・ハイスミス
 ページ数:421ページ
 ジャンル:ミステリー
 出版社:河出書房新社

 おススメ度 : ★★★★★★★☆☆☆
 黄昏な雰囲気度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 人間臭いクライム・ノベル好き

 

■作品について

アラン・ドロンが主演した映画で有名な「太陽がいっぱい」の原作。
息子を呼び戻して欲しいという依頼を受けてイタリアへと向かうトム・リプリー。
イタリアの地でディッキーと出会ったリプリーは、イタリアで優雅で瀟洒に暮らすディッキーに対し羨望と友情を抱くが、やがてそれは殺意に変わり・・・・

■良かった点

リプリーが人間臭い。
というか、感情が色々と幅広く揺れ動くのが、若くて経験も少なく、無駄に自分に自信があるけれど時にそんな自信を急きょ失ってしまう。
非常に不安定なところがある意味面白い。
単に非情に、犯罪を犯していくのではない。
好きだったはずなのに、仲良く羨望していた相手なのに、急に憎らしくなって、彼の全てを奪い取りたくなり、計画性も殆どなく殺めてしまう。
でもその後は意外なくらい冷静に、タフに始末をつける。

警察の追手がきても大胆にかわしていく。
面白いのは、一手、危難をかわして安堵して喜んでいると、次の危険が出てきて急に狼狽するところ。
紙一重のところですり抜け、また次の危機を受けて思い悩み、それでも機転をきかしたり、あるいは運が良かったり、とにもかくにも逃げていく。
さて、次はどうする?
そんな風にリプリーの行動、考えを追いかけながら読んでいくことが楽しくなる。

なるほど、ハイスミスをリスペクトするというピーター・スワンソンの「そしてミランダを殺す」はこのリプリーなどのクライムノベルが原型になっているのだろうか、などと考えながら読める。

★関連レビュー
「そしてミランダを殺す」

タイトル「太陽がいっぱい」の意味為すところは何なのか。
リプリーが言う「太陽」とはディッキーのことだったのか?
ディッキーの全てを奪い取ったリプリー、映画では台詞としても言っているが、それを意味してのタイトルなのだろうとは思える。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

リプリーを追う警察はそこまで見抜けないものなのか? と思う一方で、イタリアに来たアメリカ人であり、そうなるとそこまで追いかけるのが難しいのかと思う部分もあり。

 

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