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SF 書評

【ブックレビュー】ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 3(著:小川一水)

更新日:

【作品情報】
 作品名:ツインスター・サイクロン・ランナウェイ 3
 著者:小川一水
 ページ数:448ページ
 ジャンル:SF
 出版社:早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 最後に「えっ」てなる度 : ★★★★★★★★★☆
 こういう人におススメ! : 百合SF好き

■作品について

人類が星々へと拡散した遠未来。
故郷の巨大ガス惑星を飛び出して女ふたり、銀河の文明圏を目指すテラとダイオード。
愛する人との念願の船出はしかし、さまざまな生活の課題や、予想外のトラブルの連続だった。
宇宙漁師の技術を活かして、一つ一つを乗り越えていくダイオードたち。
そして旅の果てに明らかになる、銀河全体とふたりの全人生を揺るがす衝撃の事実とは?

■良かった点

いよいよ故郷の惑星を飛び出した二人。
二人を出迎えるのは、未知の世界。
女二人で自由に飛ぶことの出来る場所を目指して突き進む先では、予想外と言うべきか案の定というべきか、トラブルの連続。
むしろ、この二人だからこそトラブルを作り出しているともいえるかもしれない。
凸凹コンビで性格も正反対。
だけど、お互いにそんな相手のことが大好きであり、そんな相手など他にいないと思うくらいの強い繋がりを持つ。
ダイオードのツンデレっぷりが良い具合ですよね。

さて、銀河の文明圏では、二人の知らないことばかり。
何せ閉鎖的なところでずっと暮らしていたわけですからね。
騙されそうになったり、いいように使われそうになったり、そんな様々を乗り越えて突き進んでいくと!
ただのドタバタ冒険活劇では終わらないのがラストでまた出てきましたよ。
それを読んだ時には、

ええっ!?

と思いましたね。
ネタバレなのでここでは記しませんが、今まで読んでいたことの前提が色々と・・・
でも、それもまたSFらしいといえばSFらしいわけで。
ドタバタ劇で楽しいけれど、★7かなーと思っていたけれど、このラストの展開で★8にしました。

さて、こんな展開があってもまだ旅は続く。
果たして次でどんな展開にしていくのか、ある意味で楽しみでもある。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

なんというか。
あっちいったりこっちいったり、そういう場面転換や時間の経過が結構頻繁にあって、その辺が分かりづらかったかも。


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