書評と主にマリア様がみてるの二次創作(旧:よしのXブレード)

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【マリみてSS(祐巳×祐麒)】とくべつさーびす <おまけ>

更新日:

~ とくべつさーびす <おまけ> ~

 

 

「くっそ、祐巳やつ」
 激辛の麦茶を飲まされ、慌てて水を飲んでうがいをしたものの、既に飲んだ分が消えてなくなるわけでもなく、祐麒は悪態をついた。つい先ほどまでの甘い気分など吹っ飛んでしまっていた。
 ヒリヒリする舌と唇を水で冷やし、ついでに顔も洗う。
 タオルを手に取って顔を拭き、ようやく落ち着いたところで視界に入るものに気が付いた。
 
 それは、洗面所に置いてある洗濯籠。
 いや正確にいうならば、洗濯籠の中の端っこからちょっとだけはみだしてみえるもの。
 おそらくそれは、下着。
 女性もののブラではない方の下着。
 
 普段、祐巳が風呂に入った後に祐麒が風呂に入ることもあるが、洗濯籠に祐巳の下着を見た記憶はなかった。おそらく、洗濯ネットか何かに入れて別の場所に置いているのだろう。いくら家族とはいえ年頃の女の子、父親や弟に見られたくないと思うのは自然な事。
 しかし今日、雨で濡れて慌ただしく風呂に入った中で忘れてしまったのかもしれない。
 祐麒はごくりと唾を飲み込むと、そっと洗濯籠に手を伸ばした。
 
「って、何をしようとしているんだ俺は!?」

 慌てて頭を振る。
 これではまるで変態ではないか。
 いや、でも好きな女の子の下着を見て興奮するのは仕方ないことではないか。
 置きっぱなしにする方が悪いし、そもそも先ほど散々な目にあったのだから、ちょっとくらい。
 そう、自分に言い聞かせるようにして再び小さな布きれの方に手を差し出す。
 
「ねえ祐麒、洗面所、まだ使えない?」
「っ!? あ、ああ、もういいぞ」
「さんきゅう」
 その言葉と共に扉が開いて祐巳が入ってきた。
「ゆ、ゆっくり使ってくれ」
「? うん」
 不思議そうな顔をしている祐巳の後ろを通り過ぎ、祐麒は洗面所を出た。
 
 
 自室に戻った祐麒は額に浮かんだ汗を拭おうとした手を慌てておろした。
 握られていたのは、先ほど洗面所で手にした祐巳の下着だった。
「咄嗟に持ってきちゃったけれど、どうすんだよ……」
 冷静になれば、なんでこんなことをと思う。祐巳に声をかけられた時、少し時間を稼いで元の場所に戻せば良かったのに、咄嗟にポケットの中に入れてしまったのだ。
「いや、落ち着け」
 洗濯するまでに戻しておけばよいのだ、それまでなら何をしても……
 

「祐麒、ちょっといい、入るよ?」
「って、ノックしてから入れよ!!?」
 祐麒が返事をする前に入ってきた祐巳に、思わず声を大きくする。
「いいじゃん、別に。なに、見られて困ることでもしていたの?」
「そんなんじゃないけど、驚くだろ」
「何それ、あやしいなぁ~、後ろに何持っているの?」
「別に、なにも」
「明らかに隠しているじゃない、見せなさいよ」
 後ろ手に隠しているのはもちろん、祐巳の下着。
 これを見られるのはマズイ。
 手を伸ばそうとしてくる祐巳の手を抑えると、逆に祐巳を押し返していく。
「ちょ、ちょっと押さないでよ」
「いや、ほら、部屋散らかっているから、祐巳の部屋に行こう」
「え、ちょっと」
 抵抗しようとする祐巳だったが、力で祐麒に敵うはずもなく部屋の外に押し出し、部屋の扉を閉める際に祐巳の下着を中に放り投げておく。
 そのまま祐巳を押して祐巳の部屋に入っていく。

「ちょ、ちょっと、女の子の部屋に勝手に入るなんて失礼でしょ」
「じゃあ、失礼しまーす」
「だ、駄目だってば」
 祐麒だって自室に入られては困るのだ。死活問題なのだ。
 申し訳ないがちょっと祐巳の部屋で時間稼ぎをして、などと考えながら室内に足を踏み入れて中を見てみると。
「……あれ? それって」
 ベッドの上に置かれているものが目に留まり、近づいていく。
「あ、ちょっと、駄目だってば!」
 引き留めようとする祐巳だったが、引きずるようにしてベッドに近づいてソレを手に取る。<br>
 ソレとは、祐麒が今日、着ていたシャツだった。
「なんでこれが祐巳の部屋に……って、あれ、祐巳?」
 振り返ると、祐巳がいなかった。
 と思うとすぐに現れた。

「祐麒、祐麒の部屋の床に私のパンツが落ちていたけれど、これはどういうこと?」
「あ、ちょ、祐巳……いやそれは、って、俺のシャツはどういうことだよ」
「シャツよりパンツの方が問題でしょ。これで何していたのよ……」
 赤面しながら尋ねてくる祐巳。
 さすがに正直に答えるわけにはいかない。言わなくてももうバレバレかもしれないが。
「……もしかして、祐麒も匂いとか嗅いでいるの?」
「いや、そ、そういうわけじゃ……って、ん? 「も」、って」
「あ……」
 祐麒が言うと、祐巳の顔がさらに赤くなる。
『祐麒も』ということは即ち、『祐巳も』ということにならないか。
 で、それはどういうことかというと。
 視線が自然とベッドの上に置かれたシャツに向かう。
「し……仕方ないじゃない……好きなんだもん……祐麒の匂いがして……」
「なっ……」
 では、もしかしたら祐巳は祐麒のシャツに顔を埋めていたりしたのだろうか。
「い、いいからもう出ていって、ほら!」
 祐巳にぐいぐいと背中を押されて部屋の外に押し出される。
 そして扉を閉められる。

「ゆ、祐巳」
「……あ、ちょ、ちょっと待ってて」
 扉が少しだけ開いて、祐巳の声が聞こえて、また閉じる。
 言われるがままに扉の前で待っていると、しばらくしてまたちょっと扉が開く。
 覗いて見える祐巳の顔は変わらずに真っ赤だ。
「そんな、コソコソと持っていかなくても、言ってくれれば……」
「……え?」
「……はい、これ」
 と、扉の隙間から祐巳の手が伸びてきて、祐麒の手に何かを握らせてきた。
 手を広げて見てみると。
「さっきのは、一日穿いていたのだからちょっと……」
 そこにあったのは薄い水色の小さな布で、ほんのりと温かみが伝わってきた。
 思わず目が下に向けられる。
 祐巳はロンTを着ていて、そのロンTの裾からすらりとした太腿がのびている。
 ロンTの下はショートパンツなのか、それともまさか
「ちょ、ちょっと、何見ているのよ、エッチ!」
 祐麒の視線に気づいた祐巳が慌ててロンTの裾を掴んで下に引っ張った。
 しかしその結果、前屈みになって、ロンTが引っ張られて首周りの部分も広がって、祐麒の立ち位置からだと思い切り胸の膨らみが見えた。
 なめらかな曲線を描く二つの膨らみは祐麒の興奮をさらに高めた。
 我慢できない、そのまま祐巳の部屋に押し入ろうと前に歩を進める。
「あ、入っちゃだめ!」
「ゆ、祐巳、て、アッーーーーーーー!!」
 祐巳が思い切り閉めようとした扉に、挟まれた。
「え、何? なんか挟まった?」
 戸惑う祐巳の声を聞きながら、祐麒は廊下に膝から崩れ落ちる。
 挟まったものが抜けたので扉は閉じられ、祐麒は声も無くその場に突っ伏すのであった。

 

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