ノーマルCP マリア様がみてる 可南子

【マリみてSS(可南子×祐麒)】真夏の放物線 <おまけ>

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~ 真夏の放物線 ~

 <後編>

 シャワーをから出ると、冷蔵庫から麦茶を取り出してコップに注いで飲み干し、それでもまだ体が火照っていたので冷凍庫から残っていたアイスを取り出した。
「あ、可南子、私にもアイス頂戴」
「はいはい」
 母親の美月のリクエストにこたえ、二本のアイスを手に居間へと入る。
「サンキュー」
 笑顔でアイスを受け取る美月。
「それでどうだったのよ、私があげたチケットで遊んできたんだから、報告する義務があるでしょ。ほれ、ユウキくんとのことを中心に教えて、教えて」
 ねえねえとせがんでくる美月をじろりと見つめるが、こうなるとしつこいことは分かっている。
 ため息を吐き出しつつ、可南子は素直に応じることにした。
「別に、普通にプールで遊んだだけよ」
「やっぱこう、青春っぽく水の掛け合いっことかしたの?」
「青春じゃないけど、まあ。でもユウキったら、容赦なく、激しくかけてきて、目とか口に入っちゃって」
「・・・・飲んじゃった?」
「まあ、少し。ちょっと苦かった」
 プールの水は消毒されているのか、独特の苦みがあった。
「それで、苦っ、とか言いながら表情を歪めて口元を手で拭ったりした?」
「え、したけれど」
「そりゃあユウキくんも堪らなかったでしょうねぇ」
 なぜか美月がにやにやしながら言う。
 可南子は首を傾げる。
「あとはそうね、ウォータースライダーをやりまくったわ」
「え、ウォータースライダーでヤリまくったの? 二人で?」
「うん。でもユウキったらここでも酷いのよ」
「何々、どんなプレイを求められたの?」
「ユウキ、後ろだったくせに、いきなり強引に私の方に入ってきて」
「バックから、強引に入れられた!?」
 美月が身を乗り出して聞いてくる。
「そうよ、もうっ。まあ、凄かったし、仕方ないかもだけど」
「そ、それで、それで? どう凄かったの?」
「やっぱり、スピードかな。あと揺れとか、左右もだけど、意外と上にも突き上げられたりして」
「速く激しければ良いってもんじゃないけれど、若さよね! でも、前後だけじゃなく左右とか、突き上げとか、やるじゃない! 気持ち良かった?」
「それは、うん、すっごく!」
 やはりウォータースライダーは激しくスピード感が無いと、楽しんだ気にならない。
 その点、今日のプールは大満足だった。
「だから、何回もやっちゃった」
「何回も、ね。ユウキくん、大丈夫だった?」
「最後の方はヘロヘロで、足腰立たない感じで笑っちゃった。でも、私は全然満足してなかったから、無理矢理にやらせたけどね」
 ユウキの困り切った様子を思い出すと笑ってしまいそうになる。
「ユウキくん、大丈夫だった?」
「大丈夫でしょ、あれくらい」
「まあ、確かにウォータースライダーなら時間は短いし、毎回フィニッシュまではいかないか。最後は着水してプールの中に隠れるし、でもまさか可南子がそんなウォータースライダープレイだなんてマニアックでアクロバティックなことを楽しむなんて」
 美月がぶつぶつと言っている。
「でも可南子、それじゃあほら、プールを汚して他のお客さんに迷惑かけちゃわない? あ、まさか、全部中にとか!? 駄目よ可南子!」
「な、なにが?」
 妙な剣幕で言う美月に、引き気味になる。
「・・・・ほ、他には?」
「えー、他に? 別に、プールで遊んで、そうそう、ユウキにバナナを貰って」
「ユウキくんのバナナを!?」
「そう、プールのチケットのお礼にってことで」
「お、お礼にそんな、可南子はそれで良かったの? 美味しく頂いちゃったの?」
「そりゃ、くれるっていうなら喜んで。美味しかったわよ」
「どんな感じでしゃぶったの?」
「どんな感じって・・・・あ、やだ」
 と、話している間にアイスが溶け出してきた。
 可南子は慌ててアイスキャンデーに舌を這わせ、垂れてきたどろりと溶解しかけたアイスを舌で掬いとる。
「やだ、手にもついちゃった、もったいない」
 手の甲と指に付着したアイスミルクを、やはり舌で舐めとる。
 手を綺麗にしたあとは、再びアイスキャンデー本体に戻り、やはり垂れかけてきた分をぺろりと舐め上げる。
 先端に戻るとキスをするように唇をすぼめ、ゆっくりと咥えこんでいく。
 ちゅぱっ、ちゅぱっと、溶けていくアイスを惜しむようにしゃぶる。
 一度口を離し、手の甲で口の端を拭いながら美月に目を向ける。
「・・・えと、で、なんだっけ?」
「あ~、いや、うん、いいわ、具体的によくわかったから。可南子、あんたなかなかのテクニシャンね」
「は?」
「でも、まだまだそっちは私の方が上ね、ふふ」
 美月がなぜか微笑みながら、ねっとりとアイスキャンデーをしゃぶっている。
「その後は? まだどこか寄ったんでしょ、真っ直ぐ帰ってきた時間でもないし」
「その後は、カラオケとか」
「あー、なるほど、個室だし、声を出してもね。何、そこでもユウキくんのマイクと格闘ってわけ?」
「別に奪い合いになんてなってないわよ」
「えっ、奪い合いって、他に誰かいたの!?」
「二人だけだけど・・・・」
「そ、そうよね。でも奪い合いにはなっていないってどういうこと?」
「そうだ、今度お母さんも一緒に行く?」
「ええっ!? う、奪い合いってそういうこと!? あ、でも奪い合いにならないってことは、仲良く一緒に・・・・? ちょ、可南子、母娘でとか、ちょっと、いいの!?」
「別に私は構わないけれど・・・・お母さんは嫌なの? だったら無理にとは」
「イヤっていうか、あ、そう、可南子、平気なんだ?」
「あんまり上手じゃないし恥ずかしいけれど、お母さんだったら。お母さん、上手だよね」
「そ、そう・・・・ええと、じゃあ、本当に、三人で、したいの? や、あたし、3人はしたことなくて、初めてが娘とその相手ととか、アリ?」
「えー、なにお母さん、意外と遊んでいなかったの?」
「遊んでないわよっ、私はね、一途なんだから。でも、ユウキくんかぁ・・・・あ、ヤバい、想像したらキュンとしてきた・・・・」
 頬を赤らめ、もじもじしはじめる美月。
 可南子は、母親が意外とカラオケは苦手なのだろうかと考える。
 学生時代はバンドをやっていたとか言っていた気がするのだが。
「ふふ、じゃあ楽しみにしているね、お母さん」
 食べ終えたアイスキャンデーの棒をゴミ箱に捨て、可南子は立ち上がる。
 ソファに座ったままの美月が、赤い顔をして可南子を見上げている。
「楽しみに・・・・可南子、いつの間にそんなすごい子に・・・・」

 この母娘の会話が現実になるのは、これから○年後のことだった・・・・??

 

おしまい

 

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