ギャグ・その他 マリア様がみてる

【マリみてSS(桂さん)】たとえ「それ」は見えなくても <後編>

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~ たとえ「それ」は見えなくても ~
<後編>

 食事を終え、次に向かったのはカラオケボックス。これも、思いっきり歌いたいという桂さんからのリクエストで、一時間半ほど熱唱(絶叫?)した。桂さんは流行の歌からちょっと古めの歌まで、なんでもこいとばかりに歌った。
 心ゆくまでシャウトした桂さんは、満足げな顔をして店を出た。そこには、先ほど見せた寂しげな表情など微塵も感じられなかった。
 だけれども、だからこそ、何やら祐麒には吹っ切れないものがあった。体内から遠慮なく声を吐き出すことによって、内面に巣食うもやもやとしたものを無理やり追い出したのではないか、と。
 そんな祐麒の沈みがちな空気を読み取ったのか、桂さんは逆に、祐麒を気遣うようにして笑いかけてくる。
「やだな、そんなに気にしないで。本当に、自分勝手な思いだって、あたしも分かっているの」
 桂さんはあの後、ちょっとだけ話した。
 今まで自分と同じ側にいた祐巳が、華やかな山百合会メンバーの仲間となり、そんな祐巳に嫉妬してしまったこと。
 少しずつ疎遠になっていく祐巳に対して、焦りとも寂寥ともいえるような感情がわきあがってきたこと。
 二年生でも同じクラスとなった志摩子さんと仲良くしようとするけれど、空回りして逆に遠ざかっているんじゃないかと落ち込んだこと。
 あくまで明るい感じで、ちょっと軽くふざけるようにして喋っていたけれど、きっと全て桂さんが本当に思っていることだと悟った。
 でも、そんなことを聞いても、リリアンでの桂さんどころか、どんな桂さんも知らない祐麒にはかけられる言葉もなく、また安易な言葉をかけることもできなかった。

 初めてのデートでカラオケはどうなのだろうかとも桂は考えたが、鬱屈したものを吐き出したくなり、突発的に行くことに決めた。特別に歌が上手というわけではないけれど、こういうのは自己満足であるから、本能の赴くままに歌い、おかげで大分すっきりした。
「ふんふふふーん」
 次に立ち寄ったデパートのトイレから鼻歌まじりに出てくると、祐麒さんの姿が見えなかった。
 しばらく、きょろきょろと近くを見回していると、ちょっと先のお店の方から歩いてくる姿が見えた。桂の姿を見つけると、軽く手を上げてくる。
「あ、ごめんごめん」
「どこ行っていたの?」
「ん、ちょっとね。桂さんに似合いそうな服があるかなと思って」
「え、まさかプレゼントしてくれるとか、じゃないよね」
「うーん、そうだね。クリスマスプレゼントでよければ」
「本当に? なんか軽いなあ」
 いくらお嬢様学校育ちだからといって、その言葉を素直に信じるわけはない。口調と表情で、軽い冗談だということくらい桂だって分かる。
「クリスマスプレゼントだったら、新しいブーツの方がいいなあ」
 だから、桂も笑いながら応じる。
 初めてのデートといいつつ、不思議なくらい緊張しなかった。デートというよりむしろ、友達と遊びに来ているような感覚だった。
 いくつかのお店を冷やかすように見て、本当は欲しいコートがあったのだけれどとてもじゃないけれど桂のお小遣いでは買えないので我慢して、変わりに新しいリストバンドを購入する。
 夕方になると、小腹がすいてきたということで二人の意見は一致した。しかし中途半端な時間で、しっかりしたものを食べてしまうと夕食が入らなくなりそうだったので、カフェで軽くお茶をすることにした。
 他愛も無い会話をしているうちに時間は過ぎてゆく。
 今日ここまで色々と話をしてきて分かったが、祐麒さんとは結構ウマが合う。あまり気を遣うことなく、自分の好きなことを喋ると、乗ってきてくれるのだ。何を話していても気が詰まることが無かった。
 その雰囲気が変わったのは、注文したケーキを半分ほど食べ終えたときだった。
「ねえ、桂さん。お昼のときに言っていたことなんだけれど」
 正面を向くと、祐麒さんの視線がまともにぶつかってきた。
 お昼にファーストフードでつい、こぼしてしまった台詞は失敗だった。あまり触れて欲しくない、自分の中の嫌な部分。
「あれは、もう忘れて欲しいんだけど・・・・」
「そう? 愚痴でもなんでもいいよ。誰に言うつもりもないから。もちろん祐巳にだって」
「いやー・・・・あはは、あたしの勝手なひがみだから」
 弱々しい笑みを浮かべながら、下を向く。
 祐麒さんは、別に無理強いをしているわけではない。吐露する必要はないのだが、やがて桂はぽつぽつと、やや自虐的な感情に陥りながらも喋り始めた。リリアンの学友達には言えないようなことだからこそ、さらけ出す気になったのかもしれなかった。
「祐巳さんとは、今までにも何回か同じクラスになって、なったときには大抵、同じグループにいたの。お弁当を一緒に食べたり、休み時間にお喋りしたり、たまには休日に遊んだり。それなりに、仲は良かったと思う」
 一度口を開けば、溜まっていたものがスラスラと出てくる。歌って発散したと思っていたが、あの程度ではどうにもならなかったようだ。
「でも、それはあの日を境に急変したの」
 紅薔薇のつぼみであった小笠原祥子さまの妹となった、あの学園祭のときから祐巳さんとの距離は急速に離れていった。
 当然のように、山百合会のメンバーとして薔薇の館に出入りするようになった。
 お昼を一緒に食べることが少なくなる。前までは、毎日一緒だったのに、それが週に3回になり、1回になり、やがて全く一緒に食べない週も出始めた。
 桂と疎遠になっていくのとは逆に、違う人との仲が親密になっていく。
 志摩子さん、由乃さん、蔦子さん。
 みんな、高等部に通っていれば知らない人がいないというくらい有名な人達の輪の中に、いともあっさりと入り込んでいった。
 そんな祐巳さんが羨ましかった。妬ましかった。そして、悲しかった。
 今まで同じクラスで、同じグループでずっと仲良くしていた桂よりも、ほんの数ヶ月間、一緒に過ごした人達の方が仲良くなっていく。
 時間の長さが問題じゃない、密度が重要なのだということは、頭ではわかっている。桂だって、同じ部活の同級生とはすぐに仲良くなった。
 だけれども。
 じゃあ、同じグループで過ごした時間はなんだったのだろう。本当に、"ただの"クラスメイトでしかないのか。
「あはは、あたしの単なるひがみだと思うんだけどね。きっと、祐巳さんが山百合会に入って、羨ましかったんだ。今まであたしと同じだと思っていた人が手の届かないところに行ってしまったようで。あたしのことなんか忘れてしまうんじゃないかって」
 もちろん、祐巳さんにそんな気がないことなど、桂だって分かっている。
 それでも心は勝手に想像の翼を広げてしまう。黄薔薇革命のこともあって、その時期の桂は表面上とは反対に、かなり精神的には沈んでいたのだ。

 春が来て、年度が替わり、一学年進級した。
 その頃はさすがに桂も復活していた。祐巳さんとは違うクラスになってしまって一抹の寂しさが胸をよぎったが、志摩子さんと一緒のクラスになれた。
 一年生のときは、志摩子さんの美しさや、独特の雰囲気に気圧されてあまり親しくなれなかった。だから、今年こそ志摩子さんと仲良くなろうと思った。
 祐巳さんを羨んでいるだけでは駄目だ。得たいと思ったのなら、自分から行動しなくては何も得られない。桂は、積極的に志摩子さんに接するよう心がけた。
「・・・・でもそれも、結局はあたし一人の思い込みだったわけで」
 自嘲するように薄い笑みを浮かべる。
 急に色々と話しかけて来るようになった級友の姿を見て、志摩子さんがどんな風に思ったのかと考えると、心が重くなる。
 お昼を一緒に食べようと何度も誘った。
 優しい志摩子さんは、戸惑いながらも時には誘いに乗ってくれた。志摩子さんはあまり自分から話す人ではないから、桂の方から話を振ることが多くなる。微笑みながら、話に応じてくれる志摩子さん。
 ぎこちなかったけれど、いずれ自然に話せるようになると思っていた。
 修学旅行でもそうだった。
 桂は、志摩子さんに一緒の部屋になろうと声をかけた。志摩子さんは頷いてくれ、そしてその通り同部屋となった。
 ホテルの室内を見てまわりはしゃぐ桂を、志摩子さんはやっぱり静かに笑いながら見つめていた。ルームメイトということもあり、旅行中も沢山、話をしたけれど。やっぱり、志摩子さんはどこかぎこちない感じがした。
「・・・・これも、あたしの独りよがりだったのよね。いくらあたしが志摩子さんと仲良くしたいと思っても、志摩子さんもそうだとは限らないのに。志摩子さんの気持ちも考えずに、自分の気持ちばかり押し付けちゃって」
 再度、自己嫌悪に陥った。
 明るく振舞って見せても、心の中は浮き沈みの連続だった。
「でも、大丈夫。立ち直りが早いのも、あたしの取り柄だから。単に忘れっぽいだけでしょって、お姉さまとかには言われるけれど」
 結局、思っていたことを全て話してしまった桂であった。
 きっとどこかで、ぶちまけたいという気持ちがあったのだろう。
「でも本当、祐巳さんとかには言わないでね。恥ずかしいし、聞かれたくないし」
 聞かれたりしたら、どう思われるだろう。呆れられるだろうか。それとも、笑われるだろうか。
 目の前の席で桂の独白にじっと耳を傾けていた祐麒さんは、少し冷めてきた紅茶に口をつけた。
「桂さんはさ、自分のことを悪く言うけれど、そんなことないと思うよ。きっとテニス部に入ったとき、桂さんのことを妹にしたいっていう先輩は沢山いたんじゃないかな」
「えーっ、そんなこと、ないない。ぜったい」
 激しく否定する。
 そんな人気があった記憶は、全くない。もっとも、テニス部に入って比較的早い時期にお姉さまから申し込まれたから、実際はどうなのかはわからないが。
「そうかな。明るくて、素直で、ちょっとドジなところもあったりして、人気の要素じゃないかな」
「ないない。あたしはなんの変哲もない平凡な女の子よ。志摩子さんとか、由乃さんと比べたらぜんぜん」
 同じ歳だというのに、嫌になるくらい差がある。
「でもさ、考えてみてよ。桂さんの方が、学年が上と仮定して、志摩子さんや由乃さんを自分の妹にしたい?」
「うーーーっ、そ、それは、また微妙な」
 志摩子さんや由乃さんが嫌いとかそういうわけではない。あんなに美少女だったり、可憐だったり、頭が良かったりすると姉になる自分と釣り合わないというか。
「でしょう? 『妹にしてみたい』というのと『妹にしたい』っていうのは別物だと思うよ。きっと、桂さんのほうが実際に『妹にしたい』と思う人は多いんじゃないかな」
「それってでも、私がごく平凡ってことなんじゃあ」
「桂さんには桂さんの魅力があるっていうことだよ」
 物凄く恥ずかしいことを、すらりと述べる祐麒さん。
 でもそう褒められても、現実感は薄い。
 桂の表情がさほど明るくならないのを見て、祐麒さんはさらに続ける。
「それに多分祐巳はさ、ちゃんと桂さんのことを大切な友達だって思っているよ」
「えっ・・・・」
「弟の俺が言うのもなんだけれど、祐巳は祥子さんの妹になって、山百合会に入ったからといって自惚れたり調子に乗るような人間じゃない。むしろ、身に余る立場に逆に怯えていたんじゃないかな」
 それは確かにそうだろう。事実、祥子さまの妹になってもしばらくは、おどおどしているように見えた。
「祐巳は不器用だから。山百合会に入って、ただ仕事をこなすことに、祥子さんの妹として恥ずかしくないようにしようって、ただそのことだけにしか意識が向かなかったと思うんだ。他のことに、手が回せないんだ」
 不器用でも一生懸命に走り回っていた祐巳さんの姿を思い出す。
 あまりの一生懸命さに桂が心配して声をかけると、「大丈夫、元気だけが取り柄だから」と笑って答えていた祐巳さん。
「桂さんにさびしい思いをさせてしまって、それは申し訳なかったけれど、祐巳もそこまで気を回せなかったんだろうし、桂さんに甘えていたんじゃないかな」
「あたしに甘えていた?」
「桂さんなら、分かってくれるんじゃないかって」
 そうだとしたら、祐巳さんも随分と桂のことを買いかぶっているものだ。桂はこんなにも小市民で、器だってちっちゃいとゆうのに。
「志摩子さんだって、桂さんがさっき言ったようなことを思っていたわけじゃないと思うよ」
「どうして?」
 祐巳さんはともかく、志摩子さんのことを祐麒さんはどれだけ知っているというのだろうか。
「・・・・これは、祐巳に聞いた志摩子さん像から俺が想像するだけなんで、説得力ないかもしれないけれど。志摩子さんは多分、慣れていないだけだったんだよ」
「慣れて、いない?」
「うん。きっと、友達とじゃれあうことに」
「そう、かな。でも祐巳さんや由乃さんとは、あんなに仲良さそうにしているのに」
「それこそきっと、山百合会という中で共に苦労しているからであって、ちょっとその差が出ちゃっているんじゃないかな。桂さんもさっき、部活の子とはすぐに仲良くなれたって言っていたけれど、それと同じだと思う」
 本当にそうだろうか。だとしても、二年生もすでに半分を過ぎているというのに、桂と志摩子さんとの距離はなかなか縮まろうとしない。祐麒さんが、ただ桂を励まそうと適当なことを言っているようには見えない。
でも、それだけでは駄目なのだ。
「ありがとう、祐麒さん」
 顔を伏せて、そう言った。
 桂のために、言葉をかけてくれたことには素直に感謝して。でも、顔を上げることはできなかった。きっと、感謝している顔になっていないと思ったから。
 そんな桂に向けて、祐麒さんは続けて言う。
「大丈夫だよ、桂さん。祐巳も、志摩子さんも、きっと桂さんのことを大切に思っているから・・・・なあ、祐巳? 志摩子さん?」
「―――――――えっ?」
 がばっと顔を上げる。
 今、祐麒さんは何と言ったのか。まさか、祐巳さんと志摩子さんがいるとでも言うのか。慌てて首を回して辺りの席を見てみると。
「ええっ、ゆ、祐巳さんっ、志摩子さんっ?!」
 なんと、桂が座っているすぐ後ろのボックス席に、二人の姿があった。
「なな、なんで二人が、ここに」
「電話があってね、祐麒から。いきなり来てくれって。何かと思ったけれど、桂さんのことで大切な話があるから、志摩子さんと一緒に来てくれ、って」
 祐麒さんに呼びかけられた祐巳さんと志摩子さんは、座席の上に膝立ちになって桂達の席の方に身を乗り出してきた。
 そして、呆気に取られている桂に向けて、さらに口を開く。
「・・・・ごめんね、ごめんね桂さん。私、桂さんがそんな風に思っていたなんて、全然気がつかなくて。あんなに仲良くしていたのに」
 潤んだ瞳で見つめてくる祐巳さん。
「確かに私、山百合会のことでいっぱいいっぱいだった。他のことに気が回らなくて、でも一生懸命に山百合会の仕事して山百合会のみんなと仲良くなって、自分は充実した日々を過ごしていると一人で思っていた。だけど、それが桂さんを傷つけていたなんて」
「あ、ち、違うの祐巳さん。それはあたしが勝手に」
「ううん。さっき桂さんの話を聞いて、思った。きっと私の心の中のどこかで、桂さんが言っていたような部分があったんだと思う。ごめんね、桂さん。謝って許されることじゃないかもしれないけど」
 必死に謝られて、逆に桂の方がうろたえてしまう。
 単に自分が嫉妬していただけだというのに、こんなにも一生懸命、謝ってきて。
 しかし、祐巳さんを止める間もなく、今度は志摩子さんが口を開いた。
「私も―――桂さんに、そんな苦しい思いをさせていたなんて」
「ええっ? いや、それこそ本当にあたしの自分勝手な」
「違うの。私、桂さんが私に話しかけてくれるのは、私のことをただ気遣ってくれているだけだと思っていたの。社交的でなく、みんなの中に溶け込めない私に気を遣っているだけだと。だから私、いつも遠慮していた」
 必死の表情で、志摩子さんが話してくる。同じクラスで過ごしてきたけれど、そんな志摩子さんの表情を見るのは初めてだった。
「私の方が穿ちすぎていたのよ。お弁当を誘ってくれているのも、体育祭で玉逃げの籠を背負うことになったとき反対してくれたのも、修学旅行で一緒の部屋になったことも、そうなんだって勝手に思っていた。桂さんはただ、私のことを一人の友達として、してくれていただけだったのに、私の方が自分勝手な壁を作っていたの」
 志摩子さんの瞳もまた、潤いを帯びていた。
「そんな私の行為が、桂さんを傷つけていたのね・・・・ごめんなさい、そんな簡単な言葉で済ませられることではないのでしょうけれど、他に言えなくて。でも」
 そこで志摩子さんは、一つ息を飲み込んだ。
 そして、隣にいる祐巳さんと同時に、重なるように次の言葉を桂に投げかけた。

「「――桂さんは、私の大切なお友達よ」」

「―――ああ――――」
 桂は口を抑えた。
 ただ言葉に出されただけなのに、どうしてこんなにも心は温かくなっていくのだろう。
 きっとそれは、二人の言ってくれたことが本心から出されたものだったから。二人の想いが、桂の心の奥底まで届いたから。
 ずっと、言って欲しかった言葉。でも、本当に?
 桂はこんなにも平凡で、大した取り柄もなくて、小市民で、自分勝手な女の子だというのに、本当にそう言ってくれるのか。
「やだな、桂さんは、とっても素敵な女の子だよ」
「そうよ、私、何度も桂さんのことが羨ましいって思ったことあるのよ」
 嘘だ。
 桂は、志摩子さんのように綺麗でも優雅でもないし、祐巳さんのように誰からも慕われているわけでもないのに。
「私、桂さんの誰とでも快活に話せるところが羨ましい」
「私も、桂さんの感情表現が豊かなところ、好きよ」
 ああ。

 ―――桂さんには、桂さんの魅力があるっていうことだよ―――

 そんなことを言われたら。
 目の前が、霞がかかったようにぼやけてくる。祐巳さんと、志摩子さんの顔がぐにゃりと歪み、輪郭があいまいになっていく。
 堪えようがなかった。
 一滴、瞳の堤防を越えると、あとは雪崩れうつように涙が流れ出し、頬を伝って落ちてゆく。

"―――ああ、桂さん、泣かないで"

"そうよ、泣かないで桂さん"

 大丈夫だよ、二人とも。それに、祐巳さんも、志摩子さんも、泣いているよ。
 ほら、笑おうよ、二人とも。あたしも笑うから。

 身を乗り出すようにして、祐巳さん、志摩子さんと抱き合う。

 泣き笑いのような顔をする三人。
 うん、そうだよ。笑おうよ。

 だって。

 最後に『よかったね』って、笑いながら泣けるのが、一番好きだから。

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