「 マリア様がみてる 」 一覧

  「今日はこれから、皆さんに殺し合いをしてもらうからね」   　教壇に立つ、桃瀬万里矢と名乗った女教師の姿を、乃梨子は唖然として見ていた。 　多分、口も開いたままの間抜けな顔をし ...

～　吉報　～     　十二月、寒さも随分と厳しくなってきた。保健室にも風邪やらなんやらで具合の悪くなった子がしばしばやってきている。悪化させるわけにはいかないから、保健室内には適 ...

～　イヤ？　＜おまけ＞～   マンションの自室に戻ると、乃梨子はベッドに倒れ込んだ。 うつ伏せの状態で、枕に顔を埋め、ぐったりとする。 「ああ、もう……」 声が枕に吸収される。 しばらくその ...

  ～　福沢十姉妹に十の質問　♪　～ １．お名前は？ 祐巳です。 ２．姉妹の何番目ですか？ えーと、景お姉ちゃん、蓉子お姉ちゃん……うん、六女です。 ３．職業（学年）は？ 高校二年生。祐麒と ...

  ～　福沢十姉妹に十の質問　♪　～ １．お名前は？ 景です。 ２．姉妹の何番目ですか？ 長女ですね。 ３．職業（学年）は？ 作家やってます。ライトノベルっていうんでしょうか。一応、売れっ子 ...

～　イヤ？　～     　お昼休みのお弁当の時間。薔薇の館ではなく、教室の机を囲んでもなく、中庭に出てのランチ。リリアンに入学した当初は、乃梨子の周囲にはあまりクラスメイトも多くは ...

～　聖夜の忘れ物　～   　薔薇の館で行われた、ささやかで和やかな山百合会のクリスマスパーティは終了した。高校生活最後のクリスマスパーティは、昨年までとはまた異なった雰囲気を呈していた。 　 ...

～　ホワイトプリンセス・ロード　～＜エピローグ＞     「どうだったね志摩子、楽しかったか？」 　という父の問いかけにも、何て応えたか覚えていないまま部屋に戻った。コートを脱いで ...

～　距離感　～   　人と群れるのは苦手だった。 　いつも、どこか他人と違うような気がしていた。 　多くの人と一緒にいても、自分だけが同じ人間じゃないと思えることが多々あり、居心地が悪くなる ...

  ～　The story of one future　１　～ 「たっだいまー！」 玄関を開ける音と、元気な声が同時に響いてきた。そして、駆けてくる足音。 「お帰……どわっ！？」 振り向き、 ...