「 可南子 」 一覧

＜１＞ 福沢絆、１３歳、中学生。男の子よりも女の子の方が精神的成長の早い年頃、そろそろ恋に恋する時期。 当然、同年代の男の子なんて子供っぽくて、相手にしようなんて思えない。 絆の好みは年上の、優しくて ...

  ～　The story of one future　～ 夢にまで見たはずの結婚式だというのに、なぜ、こんなことになったのか。 いや、結婚式自体は問題なかった。 確かに身長差というものはあ ...

  「ちょっとお母さん、変な冗談はやめてよ」 可南子が目を吊り上げて言う。 「冗談じゃなくて本気なら良いのかしら？」 美月は余裕の笑みを見せている。   お祭りが終わった後の細川家 ...

  「それで実際、何があったの？」 祐麒が帰宅したあと、改めて美月が祭りのことを尋ねてきた。 可南子は長い髪の毛を指で梳きながら答える。 「……その、知らない間に、浴衣の中に入って来ていて」 ...

～　祭りのアト　～   　例え夜になって日が落ちたとて、真夏は真夏であり、蒸し暑さが解消されるというわけではない。ギラギラと焼き殺さんばかりの太陽が顔を隠しただけマシだが、周囲は徐々に暗くな ...

  ～　新作発売記念！　マリみて十二国記　＜慶＞　～   慶国と女王は相性が悪い、それは近年続く女王の治世から見ても明らかだった。 今度こそは、と期待したがまたしても女王で、加えて ...

～　祭りのアト　＜可南子編＞　～   　例え夜になって日が落ちたとて、真夏は真夏であり、蒸し暑さが解消されるというわけではない。ギラギラと焼き殺さんばかりの太陽が顔を隠しただけマシだが、周囲 ...

～　ヒミツのおまじない　～   　お昼御飯を速攻で食べ終え、乃梨子は一目散に目的地へと向かっていった。目指していのは、写真部の部室。今日の朝、マリア像の手前で武嶋蔦子に声をかけられ、お昼休み ...

～　開幕戦　～  　夏休み真っ盛りである。地球温暖化、猛暑といった単語が耳に馴染むようになって数年、今年も例外なく暑かった。  　今年の夏は、ひょんなことからずっと可南子のバスケの練習につきあっていて ...

～　真夏の放物線　～ 　＜後編＞ 　シャワーをから出ると、冷蔵庫から麦茶を取り出してコップに注いで飲み干し、それでもまだ体が火照っていたので冷凍庫から残っていたアイスを取り出した。 「あ、可南子、私に ...