SF 書評

【ブックレビュー】そいねドリーマー(著:宮澤 伊織)

更新日:

【作品情報】
 作品名:そいねドリーマー
 著者:宮澤 伊織
 ページ数:233ページ
 ジャンル:SF
 出版社: 早川書房

 おススメ度 : ★★★★★★★★☆☆
 実はホラー度 : ★★★★★★★★☆☆
 こういう人におススメ! : 百合SF好き

 

■作品について

不眠症に悩み寝ることが出来ないでいた帆影沙耶は、ある日の保健室で、一緒に寝れば誰でも眠らせられる金春ひつじによって久しぶりに眠りに陥る。
しかしその眠りの夢の中では人の精神に取り付く「睡獣」がいた。
夢の中でも自由に動けるスリープウォーカーとしての才能を認められ、「睡獣」と戦うべく沙耶も夢の国で戦うが、「睡獣」達の反撃にあって戦いにも暗雲が・・・

そんな添い寝ドリームSF。

■良かった点

夢の世界で自由に活動できるスリープウォーカー。
その能力を活かして夢の世界「ナイトランド」で睡獣と戦い活躍する少女達5人。
その少女達にはそれぞれ得意なことがあり、戦隊ものの様相を呈しているのが良いですね。
リーダーとして統率力のある子、戦闘に向いている子、バックアップに回る子、などなど。
そして夢の世界に入るため、皆で添い寝するというのがなんともドリーミングというか、微笑ましいというか。
しかし物語はそんな微笑ましいままで進まない。

序盤こそ、順調に睡獣を倒して活動をしていくのだが、次第に変わってくる様相。
何より恐ろしいのが、「これは夢なのか?」というのが夢の中で分からなくなっていくこと。
睡獣たちの策略にはまって明晰夢なのか、現実なのか、境目が曖昧になっていく。
現実だと思っていたら夢の中だった。
「夢から覚めた夢」というのは他の作品でも読んだことはあるが、自分がその身にあったら怖いだろうなぁ。
夢もそうだし、仮想現実の世界もそうですね。
ちなみに昔読んだというのは、

「クリス・クロス―混沌の魔王 」(高畑京一郎)

この作品も、自分が仮想現実の世界にいるのか、それとも現実世界にいるのかが曖昧になっていく。
文章が軽妙でコミカルタッチでもあるが、その裏に描かれているのはホラー的な物語。
最後、どのようにして睡獣たちに対抗するのかと思ったら、そういう手法で来ましたかという感じ。

物語も面白いが、宮澤さんといえば百合でしょう。
本作でもご多分に漏れずに百合です。当たり前に百合カップルができています。それを疑問に思う人もいない。

不条理な夢の描かれ方もなかなかに素晴らしく、恐ろしいはずなのにポップな夢というのが面白い。
SFらしいセンスオブワンダーと百合の融合した作品でした。

■ここが改善できるともっとよかったかも?

沙耶とひつじ以外の女の子の日常とか読みたかったですね。
カエデと翠もカップリングになりそうですね。
そういうのがプラスであると良かったなぁ。

 

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